軽〜エッセイ集6

今回は長いのが多いなぁ...気にしない♪


【新たなる支配者誕生秘話】

コナミ株式会社A会議室、某月某日 深夜23時。
廊下まで響く怒鳴り声は、やがて静かになっていった。
「ガシャーン!」
営業担当は乱暴に扉を閉めて、後ろも振り返らずに
足早に去っていった...

テーブルの上には、飲み掛けのペットボトルが散乱、
灰皿には無数のタバコが刺さっている。
「お〜い!...どうするよ...」
企画部チーフは天井を向きながらつぶやく。
「そうですねぇ...もうネタ切れですか...」
床に散乱する資料を拾いながら、サブチーフが答える。
「ペガサス・ストラクは外れだったからねぇ...在庫の山どうするよ」
「そうですねぇ...最近はコンビニでも置いてくれませんしねぇ」
「スピリットもイマイチ。残ったのは悪名高き八汰烏だけでしたね」
「ファンタジー系は軽すぎてダメなのかなぁ...」
「もう、強いカード出尽くしたから、考えるだけ無駄だよ!」
「遊戯王OCGもついに第二期で終了かぁ...」

「あの...フィールド魔法を中心にしてみてはどうでしょうか?」
それまで、隅の方で放心状態だった新人社員Mがポツリと呟く。
「だめだめ、いまさら属性デッキもないだろう!」
「違います!攻守500UPで、このカードが場にある時、墓地のカードを
操作するカードが使えない!その名も王家の谷〜ネクロバレーでは!」

「バクラか!?」
チーフの顔に生気が蘇ってきた...
「そうです!しかもフィールド・サーチ魔法も入れちゃいましょう!」
「地球全体をフィールドに、テラ・フォーミング!」 SF好きのサブチーフ。
「そうそう、ついでに手札のモンスターを全て捨てる、王家の生贄!」
「いいねぇ、いいねぇ...墓守シリーズ、これで決まりだね。
M君!早速、遊戯王有力HPで人気モンスターをリサーチして似せるんだ」
「はっ!了解です。」

「おおっ...イマジネーションが湧いてきたぞ〜、黒板消しの罠!」
「地獄の扉越し銃はどうでしょう!」 シューティング好きのサブチーフ
「絶対不可侵領域!」 戦闘機シミュレーション好きのチーフ
「拷問車輪はどうでしょう?」 SM好きの(以下略w

夜を徹して延々と会議は続いた。
かくして、遊戯王は第三期新時代を無事迎えることが出来たのだった
...めでたし、めでたし (完)


【頑張れJr.】

先週の日曜日、Jr.の通う小学校で、運動会が開催されました。
例年は10月ですが、秋に校庭工事があるため5月になったそうです。

前日の夜、「かけっこ」の順位を賭けて、Jr.と男の約束をしました。
1等賞 ニュート、2等賞 リリー、3等賞 命の綱 Jr.の希望順です。
練習で5着、6着だったと聞いて、「まあ、手放すことはあるまいw」
という軽いノリでした〜 しかし...

レース直前、Jr.と眼があった瞬間、ビビッと来ました。真剣そのもの!
「もしかすると...」期待が胸をよぎります。

「よ〜い、ドン!」 Jr.は2番目...後ろからw
しかも、4位とは5m以上離されている。
でも、一生懸命に走っているのは伝わってくる。
「頑張れ〜」思わず心から応援していました。

最後の5m...前を走る2人が気を緩めた瞬間!
なんと、Jr.は一気に抜き去りました。
勢い余って、観客席に突っ込んでましたけどねw

奇跡の3着...と言っては失礼か?最後まで絶対に諦めない
前向きな気持ちが奪い取った、価値の高い3着だと思いました。
久々に感動しました。

その日の帰り道。約束の命の綱を渡しながら、ウィンク!
「はい、この2枚はおまけだよ!頑張って偉かったね♪」

Jr.の右手には本命のニュートとリリーが光っていたのでした。

★おまけ★

Jr.は「ニュ〜ト〜」と心の中で叫びながら走ったそうです。
今も「カードが手に入るならいつでも3着以内に入る自信がある!」
とか言ってます。頼もしいですね♪(違


【大本営って一体...】

明日は東京丸の内「新丸ビル」にあるユーザーに行ってきます。
戦前からある古〜い建物で一度入ると別世界...時間感覚なくなるw
長い廊下と重い扉...建物全体がセピア調です!渋い!
そのイメージから、我々は「大本営」と呼んでますw

実は「墓守の詩」は、ここで軟禁(会議)された時に作られました。
ここだと、時間がまったり過ぎていくので、筆が進みますw

いよいよ、明日はビジネスの天王山!「大本営に行ってまいりますw」


【大本営物語】

東京丸の内...由緒ある日本最古のオフィス街。
中でもひときわ伝統を感じさせる建物がそびえたつ。

新丸ノ内ビルヂング(通称新丸ビル)。
一歩足を踏み入れると、時間が止まるような錯覚に襲われる。
長い廊下には窓がない...
キーキーときしむ音だけが、暗闇に吸い込まれる。

「この木なんの木」株式会社。
出入り業者から「大本営」と呼ばれ、恐れられている一室。
サポート部長を先頭にN社6人は黙って廊下を進む。
102号室
重い扉を開けて入るとそこには、眼を閉じて、腕組みをした
ダークスーツの集団が待ち構えていた!

「どういうことだね!?」
会議に参加した20名の視線が一点に注がれる。
舌戦は、いきなりシステム部長の一言から始まったのだ。
契約以来、3ヶ月ぶりのボス登場に、緊張感が走る。
「はい!弊社といたしましては、全力を尽くしております!」
営業課長はひたすら頭を下げる。
「本番は来週だよ!今週も今日で終わりじゃないか!
 口で説明するのでなく、状況報告は紙で出せ!紙で!」

「障害レポートにつきましては...」
ここで初めて海課長代理が口を開く。
「昨日の状況、推定原因、今後の対策をまとめ、昨日の
午前中にK様宛てにメールで送信させていただきました。」

「昨日、障害が発生したのに今頃になって来るは遅すぎる!」
「弊社のサポートをすぐに現地に派遣する手筈は整って
 おりましたが、電話でT様とご相談させていただいた結果
 本日の午後に担当者全員立会いになりましたので...」

会議室にざわめきが起こる。
「おい!K君、私にはレポートは届いておらんが...T君
 こんな重要な障害を今日まで放っておいて良いのか?
 Y課長!こんな基本的な管理責任を怠っているのか?」
「そうは仰いますが、我々システム部からセンターにマシン
 の使用を依頼したところ、前日までに報告がないとダメ
 だと言われましたので...」
「何を言っているのだ!障害レポートを上げて、緊急と
 言えば済むことではないか?」
「そうです、スケジュール厳守が一番大切です。」
ゴマすりの運用課長もシステム部長に同意する。
「...」
Y課長の額に脂汗が滲む。
(まずいなぁ...これからY課長と一緒の作業だしなぁ)

「報告を続けさせていただきます。本日の切り分けテストは
 既にフローチャートを作成いたしました。原因は
 1.OSのバグによるメモリブロックの破壊
 2.OSのバグによるモジュールそのものの破損
 そして、最後に3.製品のバグと考えられます。
 我々の推定が正しければ、最悪の3は考えにくく、
 1.2.の場合、運用の変更によって現象を抑える
 ことが可能!と考えます。」
これぞ、論理的説得作戦!破綻があるとすると...

「その推論が、この場で100%と言い切れるのか!?」
自信たっぷりのシステム部長。

「試してみないとわかりません。トラブルは会議室で
 起こってるのではない!...からです。」
課長代理は「ない!」に力を込めて、にっこりと話した。

「あっはは!なるほど、マシン室で起こっているのか...」
会議は一転和やかなムードに包まれた。もちろん、
厳しい言葉が飛び交うが、参加者の顔は明るい。
官僚的な責任転嫁から、一転「今、何をするべきか!」
にダイナミックに変換した瞬間であったのだ。 (完)

★おまけ★

見ておいてよかった〜 「踊る大捜査戦」
そして...ありがとう〜 「青島〜!」
君もコンピュータ会社の営業から刑事への「転職」という設定
だったね♪たぶん、こんなこともあっただろうなぁ...

ところで、ここ遊戯王サイトですよね? 気にしない♪


【海援隊結成コラム 浪漫について】

世の中には阻害されている夢・浪漫ってあるじゃないですか?
例えば遊戯王で言うと主流を外れているようなコンセプトとか、
強さを求めないファンデッキとか一部の方々からは「勝手にやってろ!」
という風に見られているのかな?もしかしたら、経験もなく、考えたことも
ないので「良くわからん...」というのが本音かもしれませんね。

私の遊戯王の浪漫ははっきりしています。弱い!と言われたコンセプト、
例えば水とかウィジャなどを時間を掛けて、仲間の協力を得て強いデッキ
に育てる事!今ではこれらを弱い!と言う人はいませんよねw(少なくとも、
このHPの周辺では)

自分にしか出来ないことを、仲間の協力を得て成し遂げる事!不可能と
断言されたことを可能とすること...「ようやく、達成したなぁ」と感じる瞬間は
まさに癒しです。実は、どんな浪漫でも完成はあり得ない...日々、進化して
いると思うのです!だから、我々は遊戯王を続けているのではないですか?

ウィジャで勝つことが浪漫だった頃、8連敗後、初めて5枚揃った時に思わず
感涙...相手も貰い泣きして「よかったね〜」と言ってくれたのです!そして、
その瞬間が強いウィジャデッキへの道の第一歩でもあった訳です。
ぜひ、こんな感覚を皆様にも味わっていただきたいと思っています。


【海援隊結成コラム 熱狂的ファンについて】

MTGの熱狂的ファンとOCGの熱狂的ファンがネットで出会いました。
「よう!遊戯王みたいな『幼稚』なゲームをまだやってるの?」
「何言ってる!MTGなんか、ただの金喰い虫じゃないか!」
「相変わらずレアカードですか?光ってて良いね〜(嫌味」
「うるさい!ほっとけ!!」
ありがちですね〜

会話の内容は不愉快ですが、この人たちは別に嫌いではないです。
何故なら、相手を攻撃する裏側には、自分の信じるものへの絶対的
愛情が存在すると思うからです。相手が挑発的だと、どうしても流れ
がそっちへ行ってしまいますしね。

でも、ちょっと考えれば、自分が愛するものがあるように、相手にも
かけがいのないものがあるのです。否定する権利はないですね。
逆に、熱狂する対象を持っている人たちは、お互いの気持ちが良く
わかるはずです。わかろうとすれば...ですけどw

さあ、最初のお二人さんに再登場していただきましょう!
「よう!まだ遊戯王やっているの?」
「うん、凄く楽しいよ〜♪第三期のカードでデッキ考えてる」
「遊戯王は良く知らないけど、その気持ちは良くわかるなぁ」
「うん、お互いに頑張ろう!今度、MTG教えてね」
「OK〜!」

これが自由な心、相手を思いやる心ですね♪
海援隊は熱狂的なファンを心から応援しております。