『ユニオンの降臨』考察


【はじめに】

第3期シリーズ第2弾「ユニオンの降臨」ついに登場しました〜♪「新たなる支配者」登場から、2ヶ月はあっと言う間に経ちました。正直、時間が足りなくて、墓守以外は研究不足と言う感じです。小波は短期間にカード出し過ぎ!wこの忙しさが嫌で辞めていく方も居ることを自覚して欲しいです。

さて、新シリーズの第一印象は「スタンダードに入る可能性がある数枚の強いカード以外は、ほとんどがコンボ前提だなぁ...」でした。親切丁寧にも、効果の中にコンボ相手が書いているほどです。また、今回の目玉商品と予想されるXYZのベクトル(座標)カード関連が目につきます。ユニオンは墓守に続く新コンセプトですね。

制限改定と新たなる支配者の考察の中で、今後はコンボ時代と予想しましたが、コナミの企画部が、これほど明確にコンボ化を進めるとは予想していませんでした。社会人の勘ですが、第3期から企画のスタッフが入れ替わったのではないでしょうか?

今まで無駄な存在に成り下がっていた、数少ない通常モンスターを大革命の構成要素にして価値を持たせたこと。効果モンスターの存在意義である、コンボ相手を最初から登場させたことなどに無駄のなさ、効率の良さを感じます。確かに洗練された優秀なスタッフだと思います。今回、新しい墓守モンスターを出さなかった所にも、商売上手を感じさせます。(誉めてません!w 各シリーズは使い捨てですか?

コンボ前提カードが増えると、デュエルに変化が出て楽しくなります。益々、デッキ構成の無駄の無さ(洗練さ)とプレイングが重視されるのも歓迎です。ACS大会で、ヴァンパイア・ロード・デッキが猛威を振るい、墓守、ターボ、ACなどの新感覚デッキが大流行して、強さを示しているのを見ると、長かったスタンダード、ハンデス二強時代は終焉を迎えたのかもしれません。(言い過ぎですw

ここでは、座標シリーズ、大革命シリーズを中心に、コンセプト毎に狙いと進化の方向性を探っていきたいと思います。奥が深そうなものは「明快!シリーズ」に独立させることも考えます。あれば...ですけどw それでは、不安を抱えながら、新時代のデュエル...スタート!です。


【単体で使えるカード...あるとしたら?】

前章で述べた、スタンダード・デッキに入る可能性のある強いカードとは、皆様の予想通り「マジック・キャンセラー」「ジャイアント・オーク」「異次元の狂獣」のモンスター3枚です。「ブラック・コア」は「サンダー・ブレイク」と良く似た効果とは言え、適応範囲が狭く、コストが重すぎる気がするので除外しますw 魔法は不作です〜 単体でネクロバレーのようなオーラを放ったカードは見当たりません。それでは、この3枚のモンスターを個別に見て行きましょう。

「マジック・キャンセラー(MC)」
サイコショッカーに似た効果、しかも魔法を止められるのは数段実用性が高いです。上手に使えば、マジック・ブロッカーとして勅命級の威力を発揮すると考えられます。ただし、攻2400でウィッチ・サーチが可能なサイコと比較して、攻1800の貧弱さ、サーチも不可能なMCは使い辛い。ミラフォ、破壊輪、和睦などの罠やノワール、アクエリアなどで攻撃を逸らせてサポートしてやる必要があります。サイコと魔球を並べるのが好きな私としては、サイコとMCを並べた光景を思い浮かべて、恍惚としてしまいます...w あとは、★4・1900にも劣る攻撃力をいかに補うかに掛かってくると思います。

「ジャイアント・オーク(Gオーク)」
ゴブリン突撃部隊の闇属性版じゃん!確かにそうですが、ハ・デスと並べた光景を思い浮かべて見てください。攻撃力100劣りますが、攻2200のモンスターは普通のデッキには入らないので、ほぼ同等の効果...悪魔デッキと組み合わせた時のパワーアップ、ネクロの生け贄を考えると、潜在能力は高いと思われます。あとは、無敗将軍、ゴブリンとの直接対決を避ける展開に持ち込めれば、かなり活躍出来るでしょう!戦士族に天敵が居る辺りが、コナミの企画の上手さを感じさせます。ニュートが制限になって、ややパワーが落ちた悪魔デッキを復活させる鍵を握るかもしれませんね。セコンド・ゴブリンはコンボ性が高すぎるので、使えるかどうか微妙かな...

「異次元の狂獣(狂獣)」
これからは、デッキ投稿で「異次元」と書くと「どっちだよ!?」とツッコミが入るかもしれません。異戦士、異狂獣ではどうでしょう?(無理 このカードは★3で攻守1400ある優秀なカードだと思います。ネズミ、ウィッチ、クリッターから展開可能なのも使いやすいです。バインドで守られて、団結などの装備を付けると、レッサーデーモン以上に強力になるのに注目しています。異戦士と違って、自分自身は除外されないのが、ポイントです。単体での攻守1400は平凡ですし、サイコなどの上級を破壊出来ない点が見劣りしますが、戦術によって攻1400の価値を上げるか、強化して補えば充分使えるカードだと思います。

う〜ん...考察を続けるうちに気が変わりました。やっぱり、全部コンボ・カードですか...ね?w


【ベクトル(座標)シリーズ】

今回の目玉商品、X、Y、Zが付くモンスター群について説明します。合体ロボ感覚が楽しいです。地味に人気のあるマグネット戦士αβγに近いコンセプトですが、組み合わせによってより多彩な効果が楽しめます。新コンセプトであるユニオン(装着)を巧みに取り入れた所が、企画者のセンスを垣間見させてくれます。ただし、使い手はモンスター名から、すぐに効果を思い出せるようにしたいですね。スピード感、爽快感が命なので、テキストを読むために毎回デュエルを止めては興醒めです。相手が知らないからと言って、嘘の効果を使わないように!w

光属性の機械族に統一されているので、相性の良いカードとしてはシャインスパーク、止めのリミッター解除、パーツを揃えるためのシャイン・エンジェル×2、ウィッチ、クリッター×2などが考えられます。同じ機械族のサイコショッカー、MC(マジック・キャンセラー)も当然、相性は良さそう...早めに場に揃える為に苦渋の選択を使って墓地に捨て、蘇生、埋葬、墓穴、リビング等をフル活用!となると、このデッキのライバルは墓地をロックするネクロ谷・墓守デッキ、後はパーツを除外するレッサーデーモン、異狂獣、異戦士、光の追放者などが考えられます。ベクトルが流行れば、メタデッキとして電磁ミノ虫が脚光を浴びるかもしれませんねw

墓守よりは直線的で、飽きるのが早そうな気がしますが、これだけ合体のパターンが豊富なら、しばらくは楽しめそうですね。むしろ、心配は現実にパーツが揃えられるかどうか...ここのCGIなら、すでに、ほとんどのカードに対応していますので、とりあえず試してみてはいかがでしょうか?海部屋では「チーム・グレイブ」に続いて「チーム・ベクトル」を結成!早期のレシピ全集を目指す、心の組織ですので、興味ある方はお気軽に参加してくださいね。オリジナルXYZデッキは100%特選レシピに残すことが出来ますよん♪


【新コンセプト・ユニオン】

シリーズ名になっている事実から見ても、ユニオン・モンスターが今回のメイン企画なのは間違いないでしょう!ここでは、ユニオン=結合の意味で使っているようです。繊細な企画者が考えた、バランス感覚はある意味美しく、感心するほどです。例えば、氷岩魔獣と灼岩魔獣の関係...水と炎の相反する属性の結合、しかも氷の時は裏魔法、罠、炎の時は表魔法、罠の破壊。攻1500、守1000は効果に比べて絶妙なバランスですし、何よりネーミング・センスが光りますねw えっ?絶賛!?w

実際は、コンボの幅が狭すぎて決まりにくい。装備が破壊されると、平凡なモンスターに成り下がる。とてもじゃないけど実戦では使えません...なんとなく、実戦の場数を踏んでいない理論家が考えた、机上の空論コンボのような感じがします。コンボの相手が決められているのは、余計なお世話!相棒を一から探す楽しみがないじゃないですか!?w おっ!ボロクソ!?w

結局言いたいことは、多くを期待出来るほどの強さは感じないし、戦略の幅が狭くなるけれども、専用のデッキ構成を組めれば、そこそこ楽しめると言うことです。気合を入れすぎないでテキト〜にデッキ組んで、気軽に楽しむには丁度良い!例えば、朽ち果てた武将とゾンビタイガーのコンボはハンデス魔法でサポートする。ネズミや△亀を投入して早めに相棒を引くことが絶対条件。つまり、最大の弱点は単体での微妙な弱さと、他のコンセプトへの応用が効かないことです。たぶん、スタンダードには入りませんね!w

ユニオン・モンスターのファンデッキを組める方は、発想が自由で、センスが良い方だと思います。興味がある方は、ぜひ、特定のコンボを最も活かせるデッキ構成を考えてくださいね〜マスターと名付けて特選に載せたいと考えておりますので♪


【大革命勃発!】

「逃げまどう民」通常モンスター 2 炎 炎 600 600
いつも苦しみに耐えているが、いつか必ず革命を起こすことを心に誓っている。

「弾圧される民」 通常モンスター 1 水 水 400 2000
いつの日か自由を手にする事ができると信じて日々の生活に耐えている。

「団結するレジスタンス」 通常モンスター 3 風 雷 1000 400
強大な力に立ち向かう誓いを交わすために集結した人々。革命の日は近い。

「大革命」 通常罠
自分のメインフェイズで自分のフィールド上に「逃げまどう民」「弾圧される民」「団結するレジスタンス」が表側表示で存在するときのみ発動可能。相手の手札を全て墓地に送り、フィールド上の相手がコントロールするカードを全て破壊する。

かなり前から無用の長物に成り下がっていた通常モンスターの価値を再認識させる試みは評価出来ます。大革命デッキを作ろうと思い立った後、最後に入手した「団結するレジスタンス」を必死に探している際、今までなかった新鮮な感覚に襲われました。

メジャー属性である闇、地と、今回大躍進を遂げた(本当か?w)光を外した、マイナー3属性に貧弱なモンスターを1枚づつ配した辺りは、繊細さを感じさせます。テキストを読むだけで、壮大なドラマを期待させる演出も今までになかった工夫です。つまり、大革命の勃発直後に八汰烏で攻撃を通せば、完全ロック完成!勝利確定と言う事です。

貧弱な構成要員3モンスターは、殴り合いに持ち込まれると重いハンデとなりから、これを補う速攻系構成にするのがベストだと思います。構成要員は各1枚、早めに引くためにウィッチ1枚、クリッター2枚投入。ウィッチ、クリッタの自爆用キャノンとリセット用のファイバーポット。万一、1ターンで揃わなかった時の保険にナーガ、偵察者を使うか、弾圧される民だけは2枚以上入れておいて守2000の壁を作ります。そして、勝利手段となる八汰烏とドローエンジンとなるサイバーポッド、メタモルポットを投入してモンスターは合計13枚前後。魔法は宝札系、王家の神殿系、太陽の書系を組み合わせた速攻系構成にします。罠は大革命3枚他...先行の場合は1ターン目に烏で攻撃出来ないので、時の封印か叩き落としがあると良いかもしません。詳しくはサンプル・レシピが完成したら参考にしてくださいね〜 完成度の低い現時点では、1ターン目に烏ロックが決まる確率は3回に1回くらい。今後の進化に期待したいですね♪


【波動砲スタンバイ!】

「波動キャノン」永続魔法 フィールド上のこのカードを自分のメインフェイズに墓地に送る。このカードが発動後に経過した自分のスタンバイフェイズの数×1000ポイントダメージを相手に与える。

エネルギーを貯めて、会心の一撃を放つ!新感覚カードの登場です。同様のコンセプトを持つ「黒蛇病」よりも爽快感があります。波動砲はバルカン砲(?)と比較して、威力は高いですが、エネルギーを蓄える時間(経過ターン)に無防備になる欠点があります。場に出してからが勝負!極端なことを言えばこのカードを場に出して8ターン守り切れば、自動的に勝利確定です!つまりウィジャに似たコンセプト。構成、プレイングも参考になると思います。

波動キャノンによる勝利にこだわるなら、思い切ってデッキも専用構成にすることをお薦めします。デッキ構築で最初に意識するのは、キラーカードです。具体的には羽根帚、大嵐、サイクロン、ハリケーン、勅命、サンブレ、ファイポ...通常のデッキなら7〜8枚は入っているので、これらを迎撃する防御カード、例えば勅命、ジャマー、宣告、魔球、サイク、ショッカー、大寒波などは多めに投入。波動キャノンとの相性で大嵐、ハリケーンは入れません!(ウィジャみたいw

モンスターで壁を作り、罠でサポートして迎撃体制を整えて、じっと時間の経過を待ちます。ウィジャとの相性が良い水デッキ、墓守デッキは確実に相性が良いですね(ニヤリ ウィジャと違って魔法、罠ゾーンを広く使えるので、プレイは数段楽です!ウィジャで鍛えた腕前で大量ダメージを与えてやりたいと燃えています。実はこのカードは今回シリーズで一番のお気に入りだったりw


【おわりに】

「ユニオンの降臨」で登場したカードの総評を語ります。コンボ・カードとして見れば、非常に練られたコンセプトが多いと思います。「ベクトル(XYZ)」は無駄がなくて、連携の取れたプログラムのような機能美を示していますし、「大革命」は壮大なドラマを感じさせます。「波動砲」はウィジャを思わせるコントロールの極地!じっと耐えながら、貯めたエネルギーを一気に放つ瞬間は、カタルシスさえ漂います。

今回、紹介出来なかったカードの中にも「アンティ勝負」「覇者の一括」など、デッキの構成次第では強烈なパワーを発揮する可能性を秘めていると感じます。これまで登場した、千枚以上の効果カードと組み合わせることによって、あなたの目前には宇宙のような無限(∞)の世界が広がって行くことでしょう!

決闘者として、確かに勝利こそ求められるものだと思います。しかし、これだけ多くの新感覚カードが登場して来たのですから、時には、楽しまなければ損だと思います!(強くないと言うことか?w 幸いここのHP、または周辺のHPにはファンデッキを追求する「決闘者」がたくさんいらっしゃいます。ぜひ、新しいコンセプト、コンボを開発して、始祖を名乗ってください。心から応援しております!えっ?私がユニオンの悪口を言ってたのを聞きました?気にしない、気にしない!浪漫を追求する人は細かいことにはこだわらないでね♪それでは!また〜