明快!蜃気楼デッキ


【Q1:蜃気楼デッキとはどんなデッキですか?】

蜃気楼デッキとは、王家の守護者で登場した「悪夢の蜃気楼」業界用語で「ターボ」と呼ばれるドローエンジンを積む速攻型デッキの総称です。それだけで独立したひとつのコンセプトであるだけでなく、ハンデス、ACと同様に特定コンセプトのベースとなります。例えば、「ヴァロン・ターボ」「戦士ターボ」、または複合ベースとなる「ターボ・ハンデス」「ターボAC」などが代表格です。今後もデッキ種類が増えることが予想されます。

何故、ターボと呼ばれるのでしょうか?車に詳しい方ならご存知のようにターボ=エンジンの強化装置のこと。つまり、高速性能を上げるのです。詳しくメカニズムを説明すると、蜃気楼を発動中に相手スタンバイフェーズで4枚までドローする、自分のスタンバイフェーズでドローした枚数分捨てる直前に、手札から(または伏せておいた)サイクロン、非常食などで蜃気楼を自爆して手札に残す高等戦術です。モンスターを少なめにして、魔法、罠を使い切った後で、4枚ドローは脅威とも言える高速性能を誇ります。

今ではネット上決闘者10人中3人は蜃気楼を体験し、1人はそのまま1軍として使っているように感じます。(根拠なし!)これは新デッキとして異例の流行と言えます。何故、一気に流行したのでしょうか?それは、5月の制限改定による、従来の代表的ドローエンジンだった「生還の宝札」の弱体化、「メタモルポット」「手札抹殺」「成金ゴブリン」の制限化が大きいと言えます。大半のドローエンジンを一気に失った、速攻を愛する決闘者の最後の砦「ターボ」 この名称には大きな期待が込められていると感じます。


【Q2:蜃気楼デッキの基本構成を教えてください!】

ターボ・エンジンはほとんど全てのデッキに取り付け可能です。スローペース(泥沼とも言う!w)が売りの枷魔封じに付けられる程ですから、応用範囲はかなり広いと言えます。相手より多く手札を引けることは、やはり魅力的!さて、蜃気楼デッキの標準(スタンダード)を考える時に、ベースとなるのはスダンダードデッキです。隙がなく強いカードで構成されているので、蜃気楼デッキの弱点である、微妙な不安定さを補うことができます。

全体の構成は15−20−5がバランスが取れています。モンスターを少なめにするのは、全ての速攻デッキと同様の理由で、モンスターが1ターンに1枚しか通常召喚できないからです。アメーバ転移、疾風ガイアデッキのような狙いが決まった「直線的デッキ」では、メインエンジンの蜃気楼は3枚入りますが、通常のデッキに補助エンジンとして入れる時は2枚!自爆用カードは蜃気楼の枚数+1、2枚あれば十分です。今までは、速攻魔法のサイクロン、非常食が定番でしたが、蜃気楼のドロー力でコストを補えるサンダーブレイクに注目しています。破壊し難い勅命だけでなく、上級、リクルータ潰しにも有効です!

残りはスタンとほぼ同じです。蜃気楼特有のポイントを解説しましょう!
1.モンスターはやや攻撃力重視! 平均攻撃力は通常より100〜200UP!ゴブリン突撃部隊、1900×2、3枚、場に出しやすくて強い1500も1枚(ドルドラ、長槍兵、プリンセス人魚など)リバースモンスターはファイポ程度。

2.モンスターが少ないので、場持ちの良いモンスター中心に、1900の他に守2000(ナーガ、偵察者)、引っ張り(トマト、ネズミ)、特殊(翻弄、死霊)手札にモンスター切れが起こっても、体制を立て直すことができます。タイタン、アクエリアなどの特殊召喚系は手札を減らすためにも便利です。

3.速攻で相手にダメージを与える(殴る)ために、相手の場は常にきれいに掃除しておきたいところ...異次元、ならず者、地割、使徒、ミラフォ、破壊輪、伏せ罠に対しては、自爆用サイクロンの無駄遣いを減らすため羽根帚、大嵐、モンスター、罠どちらに対しても有効なサンブレも是非入れたいですね。

蜃気楼の自爆は慣れるまで、プレイ負荷が重いので、最初は趣味に走らずに、安定感を重視するべきです。具体的なサンプル・レシピはここの特選レシピか、他のHPのものを参考にしてください。


【Q3:蜃気楼デッキの不安定さとは?】

プレイ上の不安定さは、蜃気楼デッキだけではなく、コンボ・デッキ全ての宿命です。つまり、コンボには特定カード2枚以上の組み合わせが必要なので、運に左右される要素を引き込んでしまいます。常に悪夢の蜃気楼が手札に残り、自爆カードが来なかった場合、自らの戦略の幅が狭くなります。また、手札に2枚以上のコンボ専用カードが来てしまうと、次の一手は限られてしまいますね。逆にスタンダードデッキが安定しているのは、単体でも強く、汎用的(使い道の広い)カードだけで構成されているからですね。

もちろん、コンボ・デッキでは必殺コンボを中心としているので、これが炸裂した時の破壊力は抜群です。蜃気楼を発動して手札4枚引き、次のスタンバイで自爆すれば、あの「強欲な壺」の2倍の効果を発揮!だから、ゲームのバランスを崩さないために強力なカード、コンボは必ず効果に相当するマイナス面(コストと呼ぶ)を持つのです。

カードで言えば、デッキに1枚しか入らない(制限)という前提的なコスト。次に早すぎた埋葬(−800)、双子悪魔(−1000)などのLPコスト。死者への供物、無謀な欲張りのようなドロースキップなどが有名です。これを、コンボで考えるとプレイング負荷が重くなること=コストですね。重くなるとは手札で戦略の幅が狭くなって不利な状態に陥った時に、プレイの順番、コンボ、フェイント、精神波動攻撃などで補う必要があるということです。

一般論から蜃気楼に戻ります。同様の手札操作カード、例えばメタモル、手札抹殺が相手手札にまで効果を及ぼし、計算を狂わせるのに対して対蜃気楼は自分だけの手札操作ですから、相手の手札は温存してしまいます。もし、相手が最強手札を持っている時に、引いた4枚が弱かった場合、戦況は変わりません。蜃気楼のイメージが生還の宝札に重なるのは私だけでしょうか?つまり、自己中心的な手札回転がうまく行かないと、意外なもろさを露見してしまうことが多いような...


【Q4:それでは、蜃気楼デッキの魅力とは?】

前のQ3では、蜃気楼デッキに対して、かなり厳しい評価をしてきました。もちろん、嫌いではありませんし、否定しているつもりは全くありません。今後、速攻エンジンの主流となるべき、「蜃気楼(ターボ)」に対する、強い期待の表れです。鍛えれば、もっと強くなるし、多くのコンセプトと融合してバリエーションも増えていくことでしょう!
それでは、蜃気楼の魅力とは何でしょうか?わかりやすくまとめてみます。

1.回転力が高い
代表的なドロー・エンジンで、全デッキに必須と言える「強欲な壺」と比べて最大2倍のドローが可能です。、手札0の状態で蜃気楼→自爆を行えば、4枚ドロー...これはかなりの魅力です。手札抹殺では手札の少ない時にはそれなりの枚数しか引けませんので、潜在能力としてはNo.1のドローエンジンかもしれません。

2.戦術がわかりやすい
慣れるまではプレイングが難しいですが、コツさえつかめば問題ありません。メタモルポットと比較するとずっと使いやすい。通常召喚が1ターンに1枚のモンスターをドローエンジンとして使うのは負荷が重いですし、抹殺、停戦や除去魔法で無効化されやすいリバースよりは発動率は高いでしょう!

3.どんなデッキとも相性が良い
これが最大の魅力です。スタン、ハンデスなどの主流だけではなく、属性、種族、特定カードを中心としたファンデッキとも相性が良く、デッキ構築やプレイングが楽しいですね。ところで、車の世界で何故、ターボエンジンが流行ったのでしょうか?高速性能はもちろんですが、他の駆動系と相性が良く、組み込みやすいからです。コスト面と燃費の悪さが解消できれば、もっと普及したはずです。あれっ?コスト面と燃費の悪さ...似てます!蜃気楼デッキのことをターボと呼ぶのは、絶妙なネーミングでしたね♪


【Q5:プレイングで注意することありますか?】

初めて体験される方は、スタンバイフェーズを強く意識することから始まります。今までは、キラスネ戻し、勅命破壊くらいしかやることがなかったスタンバイで蜃気楼自爆こそがコンセプトの中心だからです。失敗すると、せっかく増やした手札は蜃気楼のように消えてしまいます。特にCGIでは、蜃気楼を発動した後でチェーンフラグを立てるのをお忘れなく!w

つぎにモンスターでいくつか注意事項を...通常召喚は1ターンに1枚ですが、これでは蜃気楼の回転力に追いつきませんね。ですから、手離れの良いものを増やすのがコツです。例えば、タイタン、アクエリアなどの特殊召喚系、またクリボーのような手札からプレイ出来るもの。キラスネは早めに捨てて、施しやサンブレのコストにします。蜃気楼発動直前ターンには敢えて戻さない方が良いと思います。キラスネを邪魔扱いして抜く人も多いようですが、施し、サンブレ、ジャマーなどを入れやすいので1枚あっても良いと思います。元々、ハンデスに強い蜃気楼でも、イザと言う時に1枚あると便利ですよ!

蜃気楼発動前に手札を使い切る方がお得です。その意味で、手離れの良い魔法、罠を中心にしましょう!魔法は汎用的で使いやすいもの、特に除去系は多めにして、常に相手の場はきれいにしておきたいところです。罠ではミラーフォースも良いですが、ダメージ重視で破壊輪(これは必須)、筒、停戦などを入れると早めに勝負が付くと思います。LPを減らすことは、他のデッキでも同じですが、蜃気楼は速攻系なのでダメージ30%増しのプレイングを心掛けましょう!


【Q6:蜃気楼デッキの進化の方向性は?】

蜃気楼が登場して2ヶ月経った現在が絶頂期のような気もしますし、宝札デッキのように一つのジャンルとして定着するかもしれません。先に述べたように、5月改定の結果、残されたドローエンジンは蜃気楼と太陽の書しかないのが現実です。後者がリバースを使う、特殊な構成になることを考えると、蜃気楼が速攻系の主流となる可能性が高いと思われます。

使用者の多いスタン、ハンデスから開発が始まり、5月後半頃から蜃気楼の長所と個人の趣味性を上手に取り入れたデッキが登場してきました。例えば、戦士型(ターボ・フェンサー)、疾風ガイア型、アメーバ転移型、強制接収型...などなど。面白いと思ったのが、改定直後から流行りだしたヴァロン・デッキや、コンセプトが反すると思われる枷魔封じまで取り込んでしまったことです。奥が深いw 今後も、別コンセプトのドロー・エンジンとして大いに進化が期待出来るでしょう!

最後に、新しい提案をさせていただきます。これをお読みの皆様は、蜃気楼はサイク、非常食、サンブレで自爆するものと思い込んでいませんか?自分のスタンバイまでに場から消えれば良いのです...つまり、ソロモンの律法書、ついでにスタンバイをスキップして有利な代表的カード!銀幕の鏡壁、味方殺しの女騎士を入れては?勅命張りっ放しでも問題ないように、魔法は少なめにして罠を中心!勅命+ハデス、死霊は鬼のように強いかも?トルネードバードも面白いかもしれませんね。やりすぎですか?w それでは!また〜


【おまけ】 サンプル・レシピ

1.M-Stan typeE (ミラージュ・スタン・地型) 管理人
2.M-Stan typeD (ミラージュ・スタン・闇型) 管理人
3.WM (ウォーター・ミラージュ・水型) 管理人
4.GM (グレイブ・ミラージュ・墓守型) 管理人
5.疾風ガイア+接収・バブル型 NEEDさん
6.戦士族型 伝説の剣闘士ユウさん
7.ヴァロンAC型 Dukeさん
8.融合速攻型 セイントさん