明快!ウィジャ・デッキ


【Q1:ウィジャ・デッキとは、どんなデッキですか?】

ウィジャ盤は第4の勝利条件として、鮮烈な印象を与えながら登場しました。カードデザインから漂う独特の雰囲気は多くの決闘者に受け入れられましたが、勝利条件が厳しすぎたせいか、登場後しばらくは、ウィジャデッキそのものは流行りませんでした。

ウィジャセットを5枚揃えるために最低4ターン掛かります。除去魔法1発で墓地へ流れてしまうもろさを防御する、その間に相手モンスターからLPを死守する、早めにウィジャ盤を引いてくる...意識することが多過ぎです!永続系、カウンター系の罠、魔法を伏せ過ぎると、逆にウィジャセットの邪魔になります。根本的矛盾を抱えたデッキ...それがウィジャ・デッキです!

デッキ構築では、ウィジャ盤2枚と死のメッセージ各1枚づつの合計6枚は使えない、重いハンデとなります。運が良ければ殴り勝てますが、ウィジャを使うからには、特殊な勝利条件にこだわりたいですね。40枚中、6枚が使えないカードで固定され、ウィジャ特有の必須カードも存在する...デッキのバランスを取るのはかなりの熟練の技が必要となります。

デッキのバランスが難しいだけでなく、相手のプレイングに合わせて、柔軟な対応が求められます。ある意味、ウィジャは「究極のコントロールデッキ」と言えるかもしれません!独自感覚のデッキ構築と快い緊張感漂うプレイングを味わってみてください!初めて5枚揃った時の感動は、忘れられませんよ〜


【Q2:ウィジャ・デッキの歴史を教えてください】

販売直後から研究を重ねてきましたが、最初はデッキを投稿してもほとんどレスがありませんでした。たまにレスがある時は決まった方々のみ。登場直後に某ステーションでストールさんと一緒に研究の末、完成したのが、最初の本格的ウィジャと自負する「水属性ウィジャ(WW)」でした。アクエリア、人魚、魔球、ペンソルを中心に守りを固め、WW(ウォーター・ワールド)で更に強化!護封剣、和睦と魔球のマジックブロックで同時にウィジャセットも守るコンセプトでした。今では使えないことがわかった大寒波も積極的に投入していました。

同じく、ストールさんと次に研究したのが、「ハンデス・ウィジャ」双子、押収、番兵などでウィジャセットのキラーカードである帚、大嵐、サイク、サイコなどをハンデスする狙い!相手のLPを減らす必要がないので、両者の手札が枯れる状態はウィジャのペースと言えました。今でも通用するコンセプトですね。後の「カラス・ロック・ウィジャ」にも通じるものがあると思います。

登場から数ヶ月経って、堕天使ルシファーさんと出会ってからはウィジャと相性の良いカードの開発を行いました、手札のウィジャセットは使えないだけでなく、ハンデスの標的となり危険なのでモンスター回収で戻す!その他、聖域の歌声、神の宣告、聖なる魔術師、成金ゴブリンなどウィジャでこそ、能力を発揮出来るカードは多かったのですが、元々強いカードではない上に、後が続かない...また、ウィジャセットが墓地に流れたら終わり!という根本的な弱点が解消されなかったのです!

そして、ついに切り札登場!もちろん、ファイバーポット、ナーガ、八汰烏のことです。(以下、水HPの旧ウィジャ理論を参照くださいw)同時に「ウィジャ盤普及協会」を設立し、マイナーからの脱却を図ってきました。その後、戦士族、バルター、死デッキ、最近では死霊、黒猫、ネクロ谷などの弱点を補うカード群が登場し、バリエーションは広がってまいりました。まさに、ウィジャの歴史は、全てのウィジャデッキに潜む矛盾と弱点を解消するための闘いだったと言えるでしょう!


【Q3:ウィジャデッキの矛盾、弱点とは何ですか?】

ウィジャの矛盾とは、ウィジャは相手のモンスター、罠除去に対して守備を固めなければならないという宿命に対して、守備カードの大半を占めるカウンター系(ミラフォ、ジャマー、宣告など)と永続系(バインド、芳香など)を置くと、ウィジャ盤と死のメッセージを置く場所がなくなることを言います。この矛盾はデッキ構成とプレイングで補う必要があります。ウィジャの弱点は、登場時点から変わっていないようです。

1.ウィジャ盤のキラーカードが多すぎる 
通常のデッキでも羽根帚、大嵐、サイクロン2、サイコの5枚ありますし、本気でウィジャを潰そうと思えば、砂塵や今回登場のサンダーブレイクなどを投入して来ます。4枚までは揃っても、その先は難しいですね。

2.ハンデスに弱い!
ウィジャセットが手札に来た時、墓地に流されるとかなり厳しい状況になります。普通メッセージは1枚づつしか入れませんから、ハンデスを受けると致命傷になることも...ですから、手札をデッキに戻すモンスター回収、最悪、墓地に流れた時のリセットカード・ファイポは必須と考えます。

3.LPを守る困難さあり...
ウィジャの矛盾で述べたように、守備魔法、罠を入れるスペースがない上に、ウィジャセット6枚はハンデとなります。つまり、殴り合いに持ち込まれた場合、よほど幸運でなければ勝てないと言うことです。相手の特殊召喚ラッシュはかなり怖いです。墓地&精霊ロックのネクロ谷に使えそうです。ウィジャトの邪魔にならないフィールド魔法も価値あり!

4.事故率が高い
今まで書いた理論では敢えて触れなかったのですが、実はウィジャセット、特にメッセージが手札にダブる可能性は高いです。逆にウィジャ盤が中々手札に来ないこともあります。つまり、運要素が他デッキより大きいのです。

これらの矛盾、弱点を乗り越えるのはデッキ構築&プレイング!つまり、繊細にデッキを組み、これを巧みに操る感覚こそウィジャの醍醐味と言えるでしょう!


【Q4:ウィジャ・デッキの基本構成を教えてください!】

ウィジャ盤は2枚か3枚...圧縮(成金、テラフォなど)や罠サーチ(黒猫)を意識していれば2枚でも十分です。死のメッセージは各1枚づつ、合計6枚は固定です。残り34枚...スペース足りません。

大寒波中のウィジャ効果が使えると信じていた時代は、大寒波2枚入れる前提でややモンスターを多めに入れてましたが、使えない結論が出た現在では、モンスターは15、6枚がBEST!永続系、カウンター系罠を最小限に絞って、バランスは15−19−6くらいが丁度良いと思います。ウィジャセットを抜いた実質が15−15−4となるのに注目してください。

壁用として、回収、ファイポと相性の良いナーガ投入が一般的でしたが、今回墓守の登場により、偵察者、番兵投入も考えられるそうです。ウィジャセットが墓地に流れた時のリセット用のファイポとハンデス対策のキラスネ1枚、マジックブロックの魔球1枚、勅命張りっぱなしで強い死霊、ウィジャサーチの黒猫などがモンスター投入候補だと思います。

ウィジャご用達の魔法・罠としてはモンスター回収、護封剣、番兵、押収、勅命、ジャマー、宣告など...バインド、芳香、アポピスなどの永続系は万一自爆出来なかった場合を考えると微妙です。

ウィジャセット6枚分の必須カードが押し出される形になりますが、抜く候補としては大嵐、心変わり、強奪、転移、リビング、破壊輪あたりです。相手のLPを減らす必要はないので、ダメージさえ受けなければ相手のモンスターを残しても問題ありません。ただし、ウィジャを妨害する、サイコ・ショッカーの対策だけは十分考える必要があります。


【Q5:ウィジャのプレイングで注意することありますか?】

5枚揃えて勝つことにこだわるか、イザとなったら殴り勝つことを視野に入れるかでプレイングは大きく違ってきます。ここでは特殊勝利条件にこだわってみましょう!

1.相手のLPにはこだわらない、自分の残りLPは意識する!
ウィジャで勝つなら、相手のLPが10000を越えていても問題ありません。ですから、成金の投入、強奪使いっぱなしなどはOKです!一方、自分の残りLPは常に意識する必要があります。最近は特殊召喚系のモンスターが多くなったので、油断すると1〜2ターンで一気にLPを減らされます。モンスターを場に残しても良いのですが、後何ターンで揃うかを意識して護封剣などのバリアを常に考えましょう!

2.ウィジャのキラーカードを意識する!
ウィジャが揃いだした時に怖いのが、羽根帚、大嵐、サイクロン、サイコなどです。普通のデッキには5枚は入っているので、4ターン守り切るためにはある程度のガードは必要です。勅命、ジャマー、魔球などのマジックブロックを2、3枚入れて、イザとなったら神の宣告などで守りましょう!押収、番兵などで相手手札を見ながら、キラーカードのピンポイント除去も有効です。

3.速攻型、コントロール型
カラス・ロック型は成金ゴブリンの制限などで弱体化しましたが、工夫次第ではまだまだ活躍出来ると思います。勝率を追求するなら、速攻型の方が計算しやすいです。ウィジャ独特のプレイングを楽しみたい方は、正統派のコントロール型がお薦めです。相手の手札をのぞき見しながら、相手のプレイングを縛って行くのは大変ですが、成功したときの喜びは大きいと思います。

勝利条件が狭いウィジャのプレイングは失敗が許されないので、慎重なプレイングが要求されます。ところが、慣れると緊張感漂うプレイングが快感になって来ますし、通常使っているデッキに戻ると、使いやすさに驚くと思います。ウィジャのプレイ体験は、あなたのデュエリスト・レベルを確実に上げるのです!


【Q6:ウィジャの進化の方向性を教えてください!】

現在のウィジャ・デッキは進化の真っ最中です。原作アニメで登場したモンスターゾーンで魔法、罠が使える切り札などが登場すれば、加速がついて強くなるかもしれませんし、コナミに無視されて衰退していくかもしれません。一寸先は闇ですね。もっとも、90%以上完成してしまうと、改定前の宝札エクゾのようにつまらないジャンルに陥ってしまう恐れがあります。現在のウィジャの状況はデッキ構築とプレイングの創意工夫によって、弱点を克服する楽しみに溢れている...最も、幸せな時期なのかもしれません。

最後に、ウィジャの最終的な切り札予想をしてみたいと思います。
1.ウィジャ盤サーチ ネクロ谷なしでウィジャ盤サーチ可能な黒猫+α
2.Mゾーン利用 護封剣、勅命をモンスターゾーンで発動できるカード
3.F魔法利用 相手モンスターの攻撃を確実に防げるF魔法

これを書いている、現在は2002年6月17日です。さて、次のシリーズ、または次の次のシリーズで切り札は登場するでしょうか?新しいカードの登場はウィジャの時代を運んでくれるかもしれませんね。いつか、公式大会でウィジャ・デッキが優勝デッキとして名前を残す日が来ることを夢見て、筆を置きたいと思います。それでは!また〜

【おまけ】 サンプル・レシピ (※近日中に追加予定)

1.WW(ウォーター・ウィジャ)
2.墓守ウィジャ by時の魔術師さん