暗黒の魔人編 第5章
enchaさん作

作成:02/11/16


コツッ、コツッ、コツッ・・・。
海馬は階段を登りながら考えていた。
(神のカ−ドを手に入れようとしているフェニックス・・・。ヤツは神のカ−ドを一体何に?)
階段を登りきった、海馬の手には既にデッキが握られていた。
(まぁいい、どんなデュエリストだろうが、このオベリスクの入ったオレのデッキの敵ではない・・・)
海馬は再び歩き出す、やがてカジノバ−を思わせる部屋に出た。
「ア〜ラ!アタシの相手は海馬コ−ポレ−ションの社長?」
カウンタ−で酒を飲んでいる女の声だ。
「私の名はマリア・W・エンジェル。でもデビル・ディ−ラ−の別名で通ってるわ。」
「貴様か・・・。」
「フフフッ・・・、あなたの腕ではアタシには勝てないわ。」
「何だと!」
「だってアタシはデュエルで1度も負けたことは無いし、アタシのデッキには“魔人”ベルゼブブが入ってるのよ。」
「魔人ベルゼブブだと?」
「フェニックス様が神のカ−ドに匹敵する3枚の魔人カ−ドの内の1枚をアタシに与えたのよ・・・。さぁ時間が惜しいわ、さっさと始めましょう、こう見えてもアタシは忙しいのよ。」
「フン!面白い・・・。」
海馬はテ−ブルについた。デビル・ディ−ラ−もバ−カウンタ−から離れ、デュエルテ−ブルについた。
「アタシの先攻でいいかしら?」
「よかろう。」
「では・・・。」
デュエル!2人の声がこだまする。
「ではアタシはモンスタ−を1体守備表示で、伏せカ−ドを2枚・・・。」
と言うとデビル・ディ−ラ−は胸のポケットから小瓶を取り出した。
「何だ、それは!」
「あぁこれ、気にしないで・・・、ただのウィスキ−だから・・・。」
(この女・・・)
「オレのタ−ンだな、伏せカ−ドを1枚、そしてミノタウルス(攻撃力1700・守備力1000)召喚!」
巨大な斧を持ったミノタウルスが場に現れた。
「ミノタウルスよ、守備モンスタ−に攻撃!」
ミノタウルスが守備モンスタ−に斧を振り下ろす。
「フフッ、アタシの守備カ−ドは奇声を上げる者(攻撃力500・守備力500)よ。」
ギィギャ〜〜〜!!!
奇声を上げる者のものすごい断末魔の声がこだまする。
「このカ−ドを倒したモンスタ−は次のあなたのタ−ン終了までの間、行動不能になるわ。」
「チッ、タ−ンを終了する。」
「ではアタシの番ね、守備モンスタ−を1体、伏せカ−ドを更に2枚伏せるわ。」
(攻撃してこないのか?今なら場のミノタウルスはオレを守る壁にはならないと言うのに・・・)
「ご心配なく、あなたには後ですごい攻めを見せてあげるわ。」
デビル・ディ−ラ−は空になった小瓶を放り投げながら言った。
「タ−ン終了だな、ならオレのタ−ン!」
パリ−ン、小瓶が割れる音がした。
「・・・ブラッド・ヴォルス(攻撃力1900・守備力1200)召喚、守備モンスタ−に攻撃!」
「アラッ随分単調な攻撃ね、そんなんじゃアタシは倒せないわよ。」
「ほざけ!」
ブラッド・ヴォルスも守備モンスタ−に武器を振り下ろした。
「ハイハイッ、守備モンスタ−は悪魔の試験管(攻撃力500・守備力500)ね。」
バシャッ!ブラッド・ヴォルスは試験管の中身の液体をかぶって後退した、そして床にこぼれている液体からは・・・。
「『悪魔の試験管』に攻撃したモンスタ−は攻撃力が半減、そしてアタシの場には・・・。」
何とデビル・ディ−ラ−の場にはブラッド・ヴォルスの姿が・・・。
「攻撃したモンスタ−が誕生する、って訳・・・。」
「なっ・・・。」
「さぁタ−ンを終了するの!するんならアタシの番なんだけど・・・。」
「クッ、カ−ドを1枚伏せてタ−ン終了。」
「そう・・・、ではアタシのタ−ン!」
デビル・ディ−ラ−はドロ−したカ−ドを見て思わず笑い出した。
「ホ〜ホッホッホッ、来たわ!来たわ!最強のカ−ドが・・・。」
(最強のカ−ドだと!)
「・・・まぁこれは後のお楽しみ・・・。手札から魔法カ−ド発動!フィ−ルド魔法・クロ−ン培養装置!」
デビル・ディ−ラ−の場に2つのカプセルが付いた巨大な装置が現れた。
カプセルの中は怪しげな緑色の液体で満たされている・・・。
「これから面白いものを見せてあげるわ、ブラッド・ヴォルス!」
悪魔の試験管の効果で生まれたデビル・ディ−ラ−の場のブラッド・ヴォルスがカプセルの中に入っていった。
ボコッボコッ・・・、2つのカプセルが作動し始めた。
「な、何が・・・。」
「ホ〜ホッホッホッ、言ったはずよ、面白いものだって・・・。」
プシュ−!2つのカプセルが開きだした、その中には・・・。
「な、何ッ!」
何とカプセルからは2体のブラッド・ヴォルスが・・・。
「場のモンスタ−のクロ−ン体を作り出すフィ−ルド魔法・クロ−ン培養装置、
ステキでしょう?」
と言うとデビル・ディ−ラ−は今度は内ポケットから小瓶を取り出した。
「またウィスキ−か!」
「いいえ、これはウォッカよ。」
「酒の種類など聞いておらんわ!」
「あらそう、残念ね〜。」
(この女〜!)
「さてと、クロ−ン培養装置は破壊するけど、これを使ったタ−ンは手札からモンスタ−を召喚する事は出来ないから・・・、ブラッド・ヴォルス!」
2体のブラッド・ヴォルスが戦闘態勢を取った。
「あなた達の親とその主人に攻撃おし!」
2体のブラッド・ヴォルスが海馬の場に駆け出した。
まずブラッド・ヴォルス・クロ−ンが攻撃力の半減したブラッド・ヴォルスに攻撃した。
海馬は伏せカ−ドに手をかけた。
「伏せカ−ドオ−プン、死のデッキ破壊ウィルス!」
海馬のブラッド・ヴォルス(攻撃力950)にデス・ウィルスが感染した。
「ムダよ、それは読んでいたわ。伏せカ−ドオ−プン!ウィルス死滅ワクチン!」
フィ−ルドに黄色い霧が発生した、その霧を浴びたウィルス媒体ブラッド・ヴォルスからデス・ウィルスが消滅した。
「このカ−ドはウィルス系カ−ドの効果を無効に出来るのよ。」
「ウィルスカ−ドが無効だと・・・。」
2体のブラッド・ヴォルスはそのまま海馬とブラッド・ヴォルスを攻撃する。
「グッ!」(LP1150)
「ホ〜ホッホッホッ、これでほぼ勝負は決まったようなものね・・・。」
「フッ、それはどうかな。」
「アラッ、随分余裕じゃない?」
「当然だ、オレも今から面白いものを見せてやる。」
デビル・ディ−ラ−がタ−ン終了を宣言した。と同時にミノタウルスが場に戻ってきた。
「丁度ミノタウルスも場に戻って来たしな、オレのタ−ン!」
カ−ドを引いてきた海馬は思わず笑い出した。
「ハ−ハッハッハッ、これで貴様は終わりだ!」
「どういう事かしら?」
「こういう事だ!ミノタウルスにこのカ−ドを装備する!」
そう言うと海馬は手札のカ−ドを場にセットした。
「装備カ−ド、アイアンクロ−!このカ−ドを装備したモンスタ−は相手の場のモンスタ−を2体まで自分の場に引きずり込む事が出来る。」
「と言う事は・・・。」
「そうだ!このカ−ドで貴様の場のモンスタ−を奪ってやる!」
ミノタウルスの巨大な手が、2体のブラッド・ヴォルスの顔を鷲掴みにして自分の場へと引きずり込んできた。
「この引きずり込んできたモンスタ−は戦闘には参加出来んが、ミノタウルスと同じ運命を辿る事になる・・・。もしこの状態でミノタウルスを生贄に捧げたらどうなると思う?」
「まさか、生贄3体分に・・・。」
「そうだ!この3体を生贄に捧げる!」
海馬の場に巨人の影が・・・。
「出でよ!最強の神、オベリスクよ!」
海馬の場にオベリスクの巨神兵(攻撃力4000・守備力4000)が降臨した。
「ヘェ〜、これがオベリスクの巨神兵・・・。」
「今、貴様の場にモンスタ−はいない。オベリスクの一撃で終わりだ!」
「そう思う?」
「何ッ、どういう事だ?」
「アタシの場にはこういう状況を打開できるカ−ドが伏せてある、と言う事よ。」
「何だと!」
「見せてあげるわ、アタシの切り札を・・・。」
「切り札だと・・・。」
デビル・ディ−ラ−は伏せカ−ドに手をかけた。
「罠カ−ド、表裏一体!」
「表裏一体?」
「そう、このカ−ドは相手がモンスタ−を召喚した時に発動出来るんだけど・・・。」
「オベリスクは“神”だ!」
「まぁそんな事はどうでもいいんだけどさ〜、要するにこのカ−ドを使うと相手が召喚したモンスタ−と対極の属性のモンスタ−を特殊召喚出来るのよ、LPを半分失うけどね・・・。」(LP2000)
「“神”の対極の属性?ま、まさかそれが!」
「ようやく理解したようね、出でよ!」
デビル・ディ−ラ−の場に妖しげな煙が立ち込めてきた。
「光属性に対して闇属性、炎属性に対して水属性、地属性に対して風属性・・・。」
妖しげな煙の中から巨大な影が見えてきた。
「そして・・・、“神”と表裏一体の存在、それすなわち“魔人”・・・。」
巨大な影の正体、魔人ベルゼブブ(攻撃力4000、守備力4000)がそのまがまがしい姿を現した。
「こ、これが・・・。」
「そう、最強の3魔人の1つ、ベルゼブブよ。」
「オベリスクと同じ攻撃力・守備力を持つとは・・・。」
「さぁどうするの、社長?」
(このまま攻撃すれば相討ち・・・)
「場にカ−ドを2枚伏せてタ−ンを終了する。」
「アラッ、意外と弱腰ね〜、じゃあアタシのタ−ンね・・・。」
と言うとデビル・ディ−ラ−は自分のデッキを手に取り、上から5枚のカ−ドを取り出した。
「何をしている!」
「ベルゼブブの特殊能力。ドロ−フェイズの際、デッキの上から5枚のカ−ドを取り出し・・・。」
と言うとデッキから選んだカ−ドをテ−ブルに伏せた。
「さぁこの中から1枚カ−ドを選んで頂戴、選ばれたカ−ドはアタシの手札に加えられる・・・、」
海馬は一番左のカ−ドを選択した。
「じゃあこのカ−ドは手札に加えて・・・、残りのカ−ドは・・・。」
ベルゼブブが場に残った4枚のカ−ドの上に移動した、そしてそのカ−ドを喰べ始めた。
「なっ・・・。」
「更にベルゼブブのもう1つの能力も見せてあげるわ。」
4枚のカ−ドを喰べ終えたベルゼブブの腹が膨れ始めた、そして・・・。
ドン!ベルゼブブの口から卵が吐き出されてきた。
「こ、これは・・・。」
「ベルゼブブ・ベビ−の卵よ。さっきの効果で残った4枚のカ−ドを除外(食べさせる)事で、ベルゼブブは卵を産む事が出来るのよ。」
「ベルゼブブ・ベビ−だと!」
ピシッ!卵が割れて中からベルゼブブより二周りほど小さい蝿が・・・。
「これがベルゼブブ・ベビ−、攻撃力・守備力は丁度親の半分だけど・・・。」
と言いながらデビル・ディ−ラ−はカ−ドを場に出した。
「これはあなたがさっき選んだカ−ド、クロ−ン培養装置・・・。」
クロ−ン培養装置が場にセットされる、中には既にベルゼブブ・ベビ−が入っていた。
「せっかくだから使わせてもらうわ。」
2つのカプセルが開いた、中からは2匹のベルゼブブ・ベビ−が・・・。
「さぁ、これでチェック・メイトよ。」
「クッ!」
「ベルゼブブよ、オベリスクに攻撃!」
ブ−ン!ベルゼブブがオベリスクに飛びかかってきた。
(相討ち狙いか!)
「相打ち狙い?ホントにそう思う?」
パチン!デビル・ディ−ラ−が指を鳴らした。と同時にベルゼブブが口から液体をオベリスクに吐きかけた。
シュ−!液体を浴びたオベリスクから煙が上がる。
「何ッ!」
「フフッ、ベルゼブブから吐き出された強力な胃液を浴びたモンスタ−は攻撃力・守備力を1000ポイントマイナスされるわ。」
「チッ!ならば!」
ベルゼブブ(攻撃力4000)がオベリスク(攻撃力3000)目掛けて3発の火の玉を吐き出した。
ベルゼブブ・ヘル・ブレイズ!!!
「伏せカ−ド発動!攻撃の無力化!」
3発の火の玉が時空の渦に吸い込まれていく。
(これでこのタ−ンはしのげた)
「甘いわね。」
ド−ン!3発の火の玉がオベリスクに命中した。
「な、何故・・・。」(LP150)
ベルゼブブの攻撃を受けたオベリスクが場から消えていった。
「フフッ。神のカ−ドと同様、魔人カ−ドにはあらゆる罠カ−ドの効果は無効なのよ。」
「・・・。」
「せっかくこのタ−ンで終わりにしたかったんだけど・・・、産まれたばかりのベルゼブブ・ベビ−は次のタ−ンにならないと攻撃出来ない。タ−ンを終了するわ。」
デビル・ディ−ラ−はまたポケットから小瓶を取り出していた。
「どちらにしろアタシの次のタ−ンがラストタ−ンになる。あなたがこのタ−ンでどれだけあがくか、見せてもらうわ。」
「この期に及んで酒か?」
「これはジンよ。」
「酒の種類など聞いておらんと言ってる!オレのタ−ン!」
海馬がデッキからカ−ドを引いた。
「オベリスクが破壊されたとはいえ、オレはまだ負けてはおらんわ!」
海馬が場にカ−ドをセットした。
「守備モンスタ−を出し、伏せカ−ドも1枚出してタ−ン終了だ!」
「悪あがきは終わった?」
「何とでも言うがいい。」
「さてと・・・アタシのタ−ンね、ベルゼブブ!」
デビル・ディ−ラ−は再びデッキから5枚のカ−ドを取り出し場に伏せた。海馬は真ん中のカ−ドを選択、デビル・ディ−ラ−はそれを手札に加えた、残りの4枚のカ−ドはベルゼブブが・・・。
デビル・ディ−ラ−の場には3匹目のベルゼブブ・ベビ−が・・・。
「さてと・・・、なかなか楽しいデュエルだったけどこのタ−ンで終わりにするわ。」
「面白い、やれるものならやってみるがいい。」
「ならご希望通りに・・・っと、その前に・・・。」
と言って胸ポケットから白い紙包みを取り出した。
「何だ、それは?」
「聞かない方がいいわ。」
白い紙を開けると中には白い粉が・・・。
「ま、まさか・・・。」
「舞からアタシの事は聞いているようね。」
「き、貴様・・・。」
デビル・ディ−ラ−は白い粉を口に入れ、ジンを飲み干した。
「これで落ち着いたわ、では・・・。」
と言って場の伏せカ−ドに手をかけた。
「ベルゼブブ!海馬の守備モンスタ−に攻撃よ!」
ベルゼブブの口から吐き出された3発の火の玉が、海馬のモンスタ−に放たれた。
「フハハハハ!かかったな!」
「!?」
「オレの場のカ−ドは・・・リバ−スモンスタ−、スプリング・ラビット!」
「スプリング・ラビットですって!」
場に現れたスプリング・ラビット(攻撃力1200・守備力1000)がベルゼブブに向かって飛んでいった。
バキッ!スプリング・ラビットの体当たりを受けたベルゼブブがデビル・ディ−ラ−の手札に戻っていった。
「何ですって!」
「この瞬間に場の伏せカ−ドを発動!」
海馬は場に伏せておいたカ−ドを発動した。
「罠カ−ド、魂削りの亡札!」
「魂削りの亡札?」
「オレのライフポイントを半分捧げる事により、貴様の手札全てを墓地に送ってくれるわ!」(LP75)
魂削りの亡札の効果により、デビル・ディ−ラ−は全ての手札を失った。ベルゼブブが入っていた手札を・・・。
「これでベルゼブブは死んだ!」
しかしデビル・ディ−ラ−は冷静そのものだった。
「フフッ、どうやら全ての戦略においてアタシの方が上だったようね。」
「!!どういう意味だ?」
デビル・ディ−ラ−は場に伏せていたカ−ドを発動した。
「罠カ−ド、現実と悪夢の逆転。」
「な、何だと!」
「このカ−ドは墓地のカ−ドと手札のカ−ドを発動タ−ンのみ入れ替える事が出来る。」
「現世と冥界の逆転・・・。」
「まぁそれの簡易版のようなモノね。」
デビル・ディ−ラ−は墓地のカ−ド全てを手札にした。
「さて、ベルゼブブも手札に戻って来たし・・・。」
「戻ったと言ってもこのタ−ンが終われば再び・・・。」
「アタシの場を見て頂戴。」
海馬はデビル・ディ−ラ−の場を見た、3体のベルゼブブ・ベビ−がいる。
「ま、まさか・・・。」
「そう・・・3体のベビ−を生贄に捧げ、魔人ベルゼブブを再召喚!」
デビル・ディ−ラ−の場に再びベルゼブブが召喚された。
「だがこのタ−ンのバトルフェイズは終わっている。オレにはまだチャンスがある、ベルゼブブを倒すチャンスがな!」
「いいえ、このタ−ンで終わりなのよ。」
そう言うとデビル・ディ−ラ−はカ−ドを発動した。
「魔法カ−ド、闇からの奇襲!」
「闇からの奇襲!」
「これでこのタ−ン、もう1度バトルフェイズを行う事が出来るわ。」
デビル・ディ−ラ−は席を立った。
「海馬瀬人、あなたに選択権をあげるわ。」
デビル・ディ−ラ−は、死者蘇生を発動した。場にオベリスクが召喚される。
「オ、オベリスク・・・。」
「さぁ選択なさい。ベルゼブブの攻撃を受けて終わるか?それともあなたのオベリスクの攻撃を受けて終わるか?それとも・・・」
デビル・ディ−ラ−は海馬の手を掴んだ。
「この山札の上に手を置くか・・・、“ファイナルアンサ−”よ。」
(クッ、クソ〜!)
海馬は今までに無い屈辱感と敗北感を味わっていた。