第一章
最初に・・・ ドサッ!1人のデュエリストが気絶させられた。 「ククク、オレ様のオカルトデッキもほぼ完成してきたな。」 バトル・シティに参加しているデュエリストを狙い、「カ−ド狩り」を行いつつ自らのデッキ強化に励むバクラ。 「ククク、そういえば城乃内がオカルトを怖がっていたっけな〜。ココで1つ、お遊びを兼ねて城乃内と闘ってみるというのも一興だな。」 その時、暗闇から声が・・・。 「それならボクがその舞台を整えてやるよ。」 「その声はマリク・イシュタ−ル!」 「城乃内は今、千年錫杖の力によりボクの術中にある。これから遊戯を追い詰める為のコマに使うつもりだけど、その前にキミに貸してあげよう。」 「フン!恩着せがましいヤツだぜ!」
「ココは何処だ?」 城乃内は自分が何処にいるのか全く分からない。 「ようこそ、城乃内。オレ様の領域(テリトリ−)へ。」 「おめぇはバクラ!」 目の前に突如現れたバクラを見て城乃内は不気味な雰囲気を感じた。 「デュエルだ、城乃内。」 「デュエル?おめぇとか?」 「アァ。オレ様のデュエリストとしてのレベルを貴様に見せてやろうと思ってな!」 「面白ぇ!勝負だ!バクラ!!」 デュエル!城乃内の先攻でデュエルが始まった。 「オレのタ−ン!」 城乃内(LP4000)がカ−ドを引いた。 「ワイバ−ンの戦士(ATK/1500・DEF/1200)を召喚!場にカ−ドを1枚伏せてタ−ンを終了するぜ!」 「ククク・・・。」 「何がおかしい!」 バクラ(LP4000)はデッキからカ−ドを引きながら、 「城乃内!オレ様のオカルトデッキの恐怖を味あわせてやるぜ!」 「オ、オカルト・・・。」 “オカルト”という言葉で、城乃内のト−ンが落ちたのがバクラにははっきり確認出来た。 (ククク・・・こんなザコ、オレ様の敵じゃねぇ!) 「オレ様のタ−ン!場に2枚カ−ドを伏せて、首なし騎士(ATK/1450・DEF/1700)を召喚してタ−ン終了。」 (オレのモンスタ−より攻撃力の低いモンスタ−を攻撃表示だと?) 少し冷静さを取り戻した城乃内。 (罠かもしれねぇがココは・・・) 「オレのタ−ン!」 デッキからカ−ドを引く、引いてきたカ−ドは・・・サイコ・ショッカ−! 「ワイバ−ンの戦士を生贄にして、人造人間サイコ・ショッカ−(ATK/2400・DEF/1500)召喚!」 「サイコ・ショッカ−だと!」 「バクラ!サイコ・ショッカ−の特殊効果で、てめぇの場の伏せカ−ドは発動させねぇぜ!」 「・・・。」 「サイコ・ショッカ−!首なし騎士に攻撃!」 電脳エナジ−ショック! 「ヒャ−ハハハ!ココで伏せカ−ド発動!」(LP3050) 「何ッ!罠カ−ドは発動出来ねぇはずだぜ!」 「ククク。オレ様は罠カ−ドを伏せたとは一言も言ってねぇぜ!」 バクラが伏せカ−ドをオ−プンした。 「永続魔法カ−ド、死霊王の結界!」 「死霊王の結界?」 バクラの場に何やら模様が浮かび始めた。その模様はやがて六芒星を形成し始めていく・・・。 「ククク・・・オレ様の死霊モンスタ−を生贄にして、フィ−ルドに結界を張らせてもらったぜ。」 「何故、速攻魔法でもないカ−ドがオレのタ−ンで?」 「死霊王の結界は発動条件さえ満たせば、速攻魔法のように相手のタ−ンでも発動可能な魔法カ−ドなのさ!貴様が首狩り騎士を倒してくれたおかげでな!」 ガシッ!サイコ・ショッカ−が何かの力で動きを封じ込められた。 「ククク、冥界からのお迎えが来たようだぜ!」 何とサイコ・ショッカ−の動きを封じているのは、エクトプラズマ−と化した首なし騎士だった。 「貴様が倒した死霊共は、死霊王の結界の効果によりエクトプラズマ−と化し、自分を破壊した貴様のモンスタ−に憑依する。次のオレ様のタ−ン終了後には憑依モンスタ−によって貴様のモンスタ−は墓地に引きずり込まれ、そのモンスタ−の攻撃力の半分のダメ−ジを貴様に与えるのだ!」 「何てカ−ドだ・・・。」 城乃内はタ−ンを終了した。 「オレ様のタ−ン!」 バクラがカ−ドを引いた。 (ククク、死霊王の結界の維持コストに丁度いいカ−ドだぜ・・・) 「デス・リバイバ−(ATK/1000・DEF/1200)召喚。伏せカ−ドを1枚出してタ−ン終了だぜ!」 バクラのタ−ン終了の宣言と同時にバクラの場のデス・リバイバ−が、そしてサイコ・ショッカ−がフィ−ルドから消えていく・・・。
第二章
ヒャ−ハハハ!エクトプラズマ−によって墓地に引きずり込まれたモンスタ−の攻撃力の半分のダメ−ジを受けな!!」 「チッ!」(LP2800) 「オレ様の場のデス・リバイバ−は死霊王の結界の維持コストとして墓地に送った、どうせ次のオレ様のタ−ンにはフィ−ルドに戻ってくるがな!」 「何だと!」 「ヒャ−ハハハ!城乃内!!貴様も死霊共の仲間入りをさせてやるぜ!」 (冗談じゃねぇ!) 「オレのタ−ン!」 城乃内がカ−ドを引いた。 (今、バクラの場にモンスタ−はいねぇ。伏せカ−ドが気になるがココは!) 「ロケット戦士(ATK/1500・DEF/1300)召喚!バクラにダイレクト・アタックだ!」 ロケット戦士が変形し、攻撃モ−ドになった。 「ケッ!強気じゃねぇか、城乃内。伏せカ−ドがあるのによ!」 「ハッタリはオレには通用しねぇぜ!攻撃!」 ロケット戦士がバクラめがけて飛んでいった。 「ククク、伏せカ−ド発動!」 バクラが場のカ−ドをオ−プンした。 「罠カ−ド、死者の傀儡!」 バクラの場に黒い霧が出現した。その霧は徐々にピエロのような形を形成していく、顔がミイラのようなピエロに・・・。 「この罠カ−ドはオレ様の場にモンスタ−がいない時に、相手モンスタ−に攻撃された時に発動される。オレ様の墓地のモンスタ−を一時的に蘇らせ、オレ様の盾にする事が出来るのだ!」 「何ッ!」 黒い霧のピエロの指から黒い糸のようなモノが墓地に向かって放たれた。そしてバクラに攻撃しようとしていたロケット戦士の前に、黒い糸によって操られた首なし騎士が出現した。 ロケット戦士はそのまま首無し騎士の身体を突き破っていった。 「ヒャ−ハハハ!これでロケット戦士にもエクトプラズマ−と化した首なし騎士が取り憑くぜ!」(LP3000) 攻撃モ−ドを解除したロケット戦士に、エクトプラズマ−化した首なし騎士が取り憑いた。 「しまった!」 「ヒャ−ハハハ!オレ様の戦略は“ほぼ”完璧だぜ!オレ様のデッキにはもっと強力なコンボカ−ドもあるが、それは遊戯をぶっ殺す時に取っておくぜ!」 「ゆ、遊戯を・・・。」 「いずれヤツも始末しなければな。まぁオレ様の他にも遊戯を消したがってるヤツがいるようだがな!」 バクラのその言葉に、城乃内の目に闘志の炎が宿った。 「やっぱり・・・てめぇはぶっ倒しておかねぇと気が済まねぇぜ!バクラ!」 「ヒャ−ハハハ!やってみな!」 「オレは場に2枚のカ−ドを伏せてタ−ンを終了するぜ!」 「オレ様のタ−ン!」 バクラがカ−ドを引いた。同時に墓地からデス・リバイバ−がフィ−ルドに這い上がって来た。 「守備モンスタ−を1体出して・・・タ−ン終了!」 デス・リバイバ−が死霊王の結界の維持コストとして再び墓地に送られ、ロケット戦士がエクトプラズマ−によって墓地に引きずり込まれた。 「チッ!」(LP2050) 「ヒャ−ハハハ!オレ様をぶっ倒してみろよ!城乃内!!」 「オレのタ−ン!」 (とにかくヤツの死霊王の結界を破壊しないと・・・) 城乃内がカ−ドを引いた。 (よし!) 「守備モンスタ−を召喚し、カ−ドを1枚伏せてタ−ン終了だぜ!」 「オレ様のタ−ンだな。」 バクラがカ−ドを引いた。墓地のデス・リバイバ−がフィ−ルドに這い上がって来た。 「ヒャ−ハハハ!オレ様のオカルトデッキの真骨頂を見せてやるぜ!」 そう言うとバクラは場の守備モンスタ−(地縛霊-ア−ス・バウンド・スピリット)を生贄に捧げた。 「見せてやるぜ!死霊王の姿をな!」 「死霊王だと!」 バクラの場に現れたのは・・・死霊操りしパペットマスタ−(ATK/0・DEF/0)。 「こ、これが・・・死霊王・・・。」 「ヒャ−ハハハ!更にパペットマスタ−の特殊効果発動!」(LP2000) 死霊操りしパペットマスタ−の両手から黒い糸が墓地に向かって放たれた。 「!!さっきの黒い霧のピエロの正体は!」 「そうさ!魔法カ−ド、死者の傀儡はパペットマスタ−の能力を罠カ−ド化したモノなのだ!」 死霊操りしパペットマスタ−に操られた死霊モンスタ−2体(首なし騎士、ア−ス・バウンド・スピリット)がフィ−ルドに出現した。 「ヒャ−ハハハ!さぁ攻撃して来いよ、城乃内!」 タ−ン終了!バクラの宣言と同時にパペットマスタ−の効果で墓地から出現したア−ス・バウンド・スピリットが、死霊王の結界の維持コストとして墓地に送られた。 「オレのタ−ン!」 城乃内がカ−ドを引いた。 「場のモンスタ−(ランドスタ−の剣士)を生贄に捧げ・・・。」 城乃内が生贄召喚で呼び出したモンスタ−は・・・人造人間サイコ・ショッカ−mk.U(ATK/2200・DEF/1600)!
第三章
「サイコ・ショッカ−mk.Uには、場で発動している魔法カ−ドを破壊する能力があるのさ!更に魔法カ−ドの発動も封じるぜ!」 「そ、そんなバカな!」 ・・・バクラ、バクラ・・・ (その声はマリク!) ・・・バクラ、そのサイコ・ショッカ−mk.Uは城乃内が実際に持っているカ−ドではない・・・ (どういう事だ!) ・・・どうやら城乃内の『死霊王の結界を破壊したい』という思いが具現化したようだな・・・ (そんな事が・・・) ・・・サイコ・ショッカ−mk.Uの出現でキミの戦況が不利になったと思ってね・・・ (それ以上言うとぶっ殺すぜ!) ・・・まぁ頑張るんだな・・・ マリクの声がしなくなった。 「サイコ・ショッカ−mk.U!死霊操りしパペットマスタ−の攻撃だ!」 電脳エナジ−ショック! 「おっと!罠カ−ド発動!」 死霊操りしパペットマスタ−の右手から黒い糸が伸びて、サイコ・ショッカ−mk.Uの身体を縛り上げた。 「何ッ!」 「ククク。オレ様が発動した罠カ−ド、生者の傀儡!」 「生者の傀儡?」 「死霊操りしパペットマスタ−が場に出ている時に発動出来る罠カ−ド。パペットマスタ−を攻撃対象にしたモンスタ−の動きを封じ、1タ−ン経過する毎に捕獲モンスタ−の攻撃力・守備力に500ポイントのダメ−ジを与えるオマケ付きだ!」 「チッ!」 「ククク。今、サイコ・ショッカ−mk.Uは場から除外された状態。次のオレ様のタ−ンで貴様は終わりだ!」 「タ、タ−ン終了・・・。」 城乃内の場には壁となるモンスタ−はいない。場にあるのは2枚の伏せカ−ドのみ・・・。 「オレ様のタ−ン!」 バクラはカ−ドを引いた、そして考える・・・。 (そういえば城乃内の場の伏せカ−ド・・・今まで発動させる素振りを感じなかったが・・・) バクラは手札にある魔法カ−ド、ポルタ−ガイストに手をかけた。 (オレ様自身はまだ城乃内に攻撃を仕掛けていねぇ。もしオレ様の攻撃宣言によって発動する罠だったら・・・) 「魔法カ−ド、ポルタ−ガイスト発動!」 ポルタ−ガイストの効果によって伏せカ−ド1枚が城乃内の手札に戻された。 (これでどうだ!) 「ヘッ!」 城乃内が笑った。 「ビンゴだぜ!バクラ!!」 「!!どういう事だ!」 「おめぇはオレの罠にはまったんだよ!」 というと城乃内は、ポルタ−ガイストによって手札に戻されたカ−ドをバクラに見せた。 「罠カ−ド、右手のコイン・左手にコイン!」 「!?」 「このカ−ドは場に伏せてある状態から手札に戻された時に発動する特殊な罠カ−ド。手札に戻されたこのカ−ドの代わりに、手札から・・・。」 城乃内が手札からカ−ドを出した。 「ギルフォ−ド・ザ・ライトニング(ATK/2800・DEF/1400)召喚!」 「何ッ!いきなり8つ星モンスタ−を召喚させただと!」 ギルフォ−ド・ザ・ライトニングが背中の剣を抜いた。 「ギルフォ−ド・ザ・ライトニング!死霊操りしパペットマスタ−の攻撃!」 ライトニングクラッシュソ−ド!! ドサッ!ギルフォ−ド・ザ・ライトニングの剣を受けた死霊操りしパペットマスタ−が、真っ二つになってフィ−ルドに崩れ落ちた。同時にパペットマスタ−に操られていた首なし騎士も、文字通り“糸の切れたマリオネット”のように崩れ落ちた。 「チッ!最後の最後で詰めが甘かったか!」(LP0) ス−、バクラの姿が消えていく・・・。 ・・・城乃内!オレ様のオカルトデッキの出来を試すには丁度いいデュエルだったぜ!今回は貴様の勝ちにしておいてやるが、次にデュエルする時は覚悟しておくんだな!!・・・ ・・・・・・・・・・。 「どうだった、結果は?」 マリクがバクラにデュエルの結果を聞いた。近くにはマリクの洗脳を受けた城乃内と杏子が立っている。 「詰めが甘かったぜ。どうやらもう少しカ−ド狩りをしなけりゃならねぇようだな!」 「ボク達はこれから遊戯から神のカ−ドを取り返す為に、埠頭に向かうけどキミはどうするんだい?」 バクラはマリクに振り向かずに歩き出した。 「さっきそこでペガサス島で見かけた幽霊小僧(ゴ−スト骨塚)からパズルカ−ドとデッキのカ−ドをぶん取ってやるぜ!ヤツならオレ様好みのカ−ドを持ってるかもしれねぇしな!」 「ならせいぜい頑張りな。」 バクラは足を止めた、そしてマリクの方を振り返る。 「てめぇはパズルカ−ドも集めず、のんきなモンだな?」 「ボクの分のパズルカ−ドは、ボクの右腕ともいうべき男が集めているさ。」 「ケッ!とことんのんきなヤツだぜ!」 それだけ言うとバクラはまた歩き出した・・・。
第2弾<完>
第3弾に続く
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