第一章
最初に・・・ 「遊戯・・・今回はオレ様の負けにしておいてやるぜ。ヒャ−ハハハハハ!」 バトルシティ決勝ト−ナメント1回戦第1試合で遊戯と対峙したバクラ。 超オカルトデッキを操り、ウィジャ盤コンボで遊戯をあと一歩の所まで追い詰めたが、遊戯の切り札である神のカ−ド「オシリスの天空竜」により敗北した。 しかし・・・新たなるオカルトデッキを生み出したバクラは再び遊戯に挑む。
「始めるぜ、遊戯・・・。」 「受けて立つぜ!バクラ!!」 「オレ様の最高超オカルトデッキの威力を見せてやるぜ!」 デュエル!バクラの先攻でデュエルが始まった。 「オレ様のタ−ン!」 バクラ(LP4000)がデッキからカ−ドを引いた。 (ククク・・・いきなりコンボカ−ドが来たぜ) 「道連れの死人(ATK/0・DEF/0)召喚、伏せカ−ドを2枚出してタ−ン終了!」 (攻撃力0のモンスタ−を攻撃表示だと?) 「さぁ遊戯!貴様のタ−ンだぜ!」 (ククク・・・次のオレ様のタ−ンで必殺のコンボを見せてやるぜ) 「オレのタ−ン!」 遊戯(LP4000)がカ−ドを引いた。 (バクラは明らかに罠を張っている・・・だが!) 「場に2枚のカ−ドを伏せ、クィ−ンズ・ナイト(ATK/1500・DEF/1600)召喚!」 一瞬、攻撃を躊躇する遊戯・・・。 「道連れの死人を攻撃!」 クィ−ンズ・ナイトが道連れの死人に剣を突き立てた。 「ククク・・・この瞬間、道連れの死人の効果が発動する!」(LP2500) そう言うとバクラはデッキから2枚のカ−ドを引き出し、遊戯に見せた。 「道連れの死人は攻撃表示で相手のモンスタ−に破壊された時、デッキにある同名のカ−ドも墓地に送る特殊効果を持っているのだ!」 バクラは持っていた2枚のカ−ド(道連れの死人)を墓地に置いた。 「という事は!」 「ククク・・・これでオレ様の墓地には3体の死霊モンスタ−が揃ったという事だ・・・。」 「ダ−ク・ネクロフィア召喚の為の布石だったのか。タ−ン終了!」 遊戯はバクラの場を見た、2枚の伏せカ−ドがある。 (次のタ−ンでバクラは墓地の3体の死霊モンスタ−を除外してダ−ク・ネクロフィアを出して来るハズ!それは同時に・・・) 「オレ様のタ−ン!」 バクラがカ−ドを引いた。 「ククク、オレ様の墓地の3体の死霊モンスタ−を除外して・・・死の世界の支配者、ダ−ク・ネクロフィア(ATK/2200・DEF/2800)召喚!」 闇のマリオネットを抱いたダ−ク・ネクロフィアが場に現れた。 「ヒャ−ハハハ、伏せカ−ド発動!」 バクラは場に伏せて置いた2枚のカ−ドを発動した。 「罠カ−ド、ウィジャ盤と・・・ミラ−ジュ・オブ・ナイトメア発動!」 「ミラ−ジュ・オブ・ナイトメア?」 「ククク、これが新たなるウィジャ盤コンボの切り札だ!」 ヒャ−ハハハハハ!バクラの不気味な笑い声がこだまする・・・。
第二章
ダ−ク・ネクロフィアの足元に闇の鏡が出現した。その鏡には逆さまになっているダ−ク・ネクロフィアがウィジャ盤を動かしている姿が映っていた。
「今オレ様が発動したウィジャ盤は、時空の裏側の世界に存在してるぜ。2倍速の“時の流れ”を持つ闇の世界に・・・。」
「2倍速の時の流れ?どういう事だ!」
「通常、貴様のタ−ン終了毎に1文字ずつ死の言葉を浮かび上がらせるウィジャ盤。だがミラ−ジュ・オブ・ナイトメアを発動させる事で、その効果スピ−ドを2倍に上げる事が出来るのだ!」
「つ、つまり・・・。」
「そう、貴様のタ−ンが終了する度にウィジャ盤の文字は2文字刻まれる事になるのだ!」
(何というカ−ドを使って来るんだ!このままでは・・・)
「ダ−ク・ネクロフィア!クィ−ンズ・ナイトを地獄に送ってやれ!」
念眼殺!妖しく光ったダ−ク・ネクロフィアの目を見たクィ−ンズ・ナイトが破壊されてしまった。
「クッ!」(LP3300)
「ヒャ−ハハハ!タ−ン終了!」
(何てカ−ドを・・・このままではオレのタ−ンで2タ−ン後にはウィジャ盤コンボが完成してしまう)
「オレのタ−ン!」
(だがまだ手はあるぜ!デッキのカ−ドに賭ける!)
遊戯がデッキからカ−ドを引いた。そのカ−ドは・・・。
「守備モンスタ−を1体場に出してタ−ン終了だ。」
「ヒャ−ハハハ!どうやらいいカ−ドが引けなかったようだな!!」
遊戯のタ−ン終了の宣言と同時に、闇の鏡に映っているダ−ク・ネクロフィアがウィジャ盤を動かした。既に現れている「D」の文字の横に「E」「A」の2文字が一気に揃った。
「ヒャ−ハハハ!次の貴様のタ−ン終了後に、死のメッセ−ジが揃うぜ!」
そのバクラの言葉に対して、
「フッ、それはどうかな?」
遊戯の表情に変化は無かった。
「ククク、苦し紛れか?」
「次のタ−ンで必ずウィジャ盤コンボを“止めて”みせるぜ!」
「ヒャハハハ!やってみな!!オレのタ−ン!」
バクラがカ−ドを引いた。
「場にカ−ドを1枚伏せて、ダ−ク・ネクロフィアで守備モンスタ−に攻撃だ!」
念眼殺!ダ−ク・ネクロフィアの目が再び妖しく光った。
「オレの守備カ−ドは・・・、暗黒魔術の水晶(ATK/0・DEF/1800)!」
「何ッ!」
「このカ−ドの効果でデッキから魔法カ−ドを1枚、手札に加えるぜ!」
遊戯はデッキから1枚のカ−ドを選択し、手札に加えた。
「ククク、この期に及んでその魔法カ−ド1枚でこの状況をひっくり返そうとでも言うのか!」
「アァ!」
(何ッ!オレ様のウィジャ盤コンボを!!)
バクラは遊戯の手札を見た。
(あの中にオレ様のコンボを打ち崩す戦術があるだと!)
「ならやってみるがいいぜ!タ−ン終了!!」
「オレのタ−ン!」
遊戯はカ−ドを引き、手札から1枚のカ−ドを発動した。
「フィ−ルド・装備魔法、凍れる時の秘法!」
「こ、凍れる・・・時の、秘法?」
フィ−ルド全体に無数の時計の映像が飛び交い始めた。しばらくするとダイアモンド・ダストのような結晶も宙を舞い始めた。
「一体何が・・・何が起こってるというのだ!」
「凍れる時の秘法、時の流れを止める上級魔法・・・。このカ−ドをフィ−ルドカ−ドとして発動した時、タ−ンカウントを止める事が出来る・・・。」
「タ−ンカウントを・・・止めるだと?」
「例えば光の護封剣を発動中にこのカ−ドを発動すると、通常3タ−ン経過後に破壊される光の護封剣を半永続的に発動させておくことが出来る・・・」
「しかしそれがウィジャ盤コンボを止める手段になるというのか!」
バクラは闇の鏡の中を覗き込んだ。鏡の中のダ−ク・ネクロフィアの操るウィジャ盤が凍り付いている。
「凍れる時の秘法によって、時(タ−ン)の流れは止まった。つまり時が凍っている限り、ウィジャ盤は動かないぜ!」
「クッ!」
遊戯は更に場にカ−ドを出した。
「守備モンスタ−を出し、伏せカ−ドを1枚追加して・・・タ−ン終了!」
遊戯とバクラは闇の鏡を見た。凍ったウィジャ盤はやはり動かない。
第三章
「チッ!そんな手でオレ様の新ウィジャ盤コンボを防ぐとはな。」 「バクラ。今まで以上にえげつないコンボを考えて来たようだが、残念だったな!」 「ならば更なる戦術を披露するまでよ!オレ様のタ−ン!!」 バクラがカ−ドを引いた。 「ヒャ−ハハハ!貴様の悪あがきもここまでだ!!」 「何ッ!」 バクラは場にモンスタ−を出した。 「死に化粧を施す老婆(ATK/1200・DEF/1400)を召喚!」 「死に化粧を施す老婆?」 「このカ−ドの特殊効果は後で披露してやるぜ!」 バクラは手札から魔法カ−ドを発動した。 「ポルタ−ガイスト発動!貴様の場の凍れる時の秘法を手札に戻しな!」 「チッ!」 遊戯は場の凍れる時の秘法を手札に戻した。再び時が動き出す。 「この瞬間、伏せカ−ド発動!」 バクラが場の伏せカ−ドをオ−プンした。 「罠カ−ド、死なばもろとも!!これで凍れる時の秘法ごと貴様の手札を墓地に送ってやるぜ!」 「しまった!」 遊戯とバクラは手札を墓地に置き、新たに5枚のカ−ドを引いた。 「これで振り出しに戻った訳だ。再び貴様を死へと誘うメッセ−ジを拝みな!」(LP2200) 「クッ!」 「更に!ここで死に化粧を施す老婆の特殊効果発動!」 「特殊効果!」 「死に化粧を施す老婆は貴様の墓地のカ−ドを、500ライフを支払う事でそのカ−ドの種類を変更する事が出来るのだ!」 「種類を変更するだと!」 「貴様の墓地の凍れる時の秘法を、魔法カ−ドから罠カ−ドに変更するぜ!」 遊戯の墓地の凍れる時の秘法が緑から赤紫へと変化していった。 「ヒャ−ハハハ、これで貴様が使う墓地の魔法カ−ドを再利用する効果を持つカ−ドの効果は通用しなくなったぜ!」(LP1700) 「その為のモンスタ−なのか、死に化粧を施す老婆は・・・。」 「ダ−ク・ネクロフィア!遊戯の場の守備モンスタ−に攻撃!」 カッ!再び念眼殺が放たれた。 「フッ、ビッグ・シ−ルド・ガ−ドナ−(ATK/100・DEF/2600)を破壊するには攻撃力が足りなかったな!」 ビッグ・シ−ルド・ガ−ドナ−の構える盾が光り、念眼殺の光を跳ね返した。 「チッ!」(LP1800) (しかし凍れる時の秘法を失った。とにかくあの闇の鏡を破壊しなければ!) 「タ−ン終了だぜ!」 バクラがタ−ン終了を宣言した。 「オレのタ−ン!」 遊戯がデッキに手を伸ばす。 (このタ−ンがオレのラストタ−ンになるか・・・) 一番上のカ−ドを引く。 (全てをこのカ−ドに賭ける!) 引いてきたカ−ドは・・・ブラック・マジシャン! 「手札より魔法カ−ド、ソウルテイカ−発動!ダ−ク・ネクロフィアを生贄にさせてもらうぜ!」 遊戯はダ−ク・ネクロフィアとビッグ・シ−ルド・ガ−ドナ−の2体を生贄に捧げ、 「ブラック・マジシャン召喚!」 「ブ、ブラック・マジシャン・・・。」 遊戯の魂のカ−ド、ブラック・マジシャン(ATK/2500・DEF/2100)が場に現れた。だが闇の鏡の中に映っているダ−ク・ネクロフィアに変化は無い。 「ケッ!ブラック・マジシャンを召喚したくらいでオレ様のウィジャ盤コンボが破れると思ってるのか!!」 「あぁ!手札より魔法カ−ド発動!!」 遊戯が発動した魔法カ−ドは・・・魔力をかき消す波動! 「このカ−ドでお前の場のミラ−ジュ・オブ・ナイトメアを破壊するぜ!」 ブラック・マジシャンの持つ杖から強烈な波動が放たれた。その波動の直撃を受けた闇の鏡にヒビが・・・。 「クッ!」
パリ−ン!!!闇の鏡が破壊された。と同時にバクラの場に3文字の死のメッセ−ジを刻んだウィジャ盤が出現した。
第四章
「ヒャ−ハハハ!ミラ−ジュ・オブ・ナイトメアを破壊したところでウィジャ盤の完成を1タ−ン遅らせるだけの事!どちらにしろ、次の貴様のタ−ンで死ぬ運命には逆らえん!!」 「そうかな?」 (何だ、あの余裕は・・・) 「ブラック・マジシャン!死に化粧を施す老婆に攻撃!!」 ブラック・マジック!!! ブラック・マジシャンの攻撃を受けた死に化粧を施す老婆が破壊された。 「チッ!」(LP1000) 「タ−ン終了だ!」 遊戯がタ−ン終了を宣言した。ウィジャ盤が4文字目の「T」を刻んだ。 次の瞬間、ブラック・マジシャンの背後に邪悪な気配が・・・。 「ククク、ダ−ク・ネクロフィアの特殊能力発動!」 ブラック・マジシャンの背後にダ−ク・ネクロフィアの魂が取り憑いた。 「何ッ!」 「ヒャ−ハハハ!貴様のブラック・マジシャンはもらった!」 ブラック・マジシャンがバクラの場へと移動していった。 「ククク、ウィジャ盤の完成を待つまでもねぇ!貴様のしもべの手にかかって死ぬがいい!」 バクラがデッキからカ−ドを引いた。 「オレ様のタ−ン!ブラック・マジシャンのダイレクト・アタック!!」 ブラック・マジック! 「これで終わりだ!遊戯!!」 しかし、 「伏せカ−ド発動!」 遊戯は場のカ−ドをオ−プンにした。 「罠カ−ド、六芒星の呪縛!」 ジャキ−ン!ブラック・マジシャンが六芒星によって捕獲された。 「チッ!こうなればウィジャ盤の完成を見届けるとするか。タ−ン終了!」 遊戯のタ−ン。このタ−ン終了後、ウィジャ盤コンボが完成する・・・。 !!遊戯はある事に気付いた。 (ブラック・マジシャンはダ−ク・ネクロフィアに取り憑かれてバクラの場にいる。だがそれは“装備カ−ドと化したダ−ク・ネクロフィアによって最後の文字を刻むスペ−スが無い”事を意味する・・・) 一方バクラは、 (ククク、どうやら気付いたようだな。確かにオレの魔法・罠ゾ−ンの最後の1スペ−スはダ−ク・ネクロフィアによって塞がれている。だがブラック・マジシャンを破壊しない限りオレのライフを0にする事も出来ないぜ) 「オレのタ−ン!」 遊戯はデッキのカ−ドを信じた。 (このタ−ンでバクラを倒せる手段は1つしかない。その為のキ−カ−ドが引けなかったらオレの負けだ!) 「ドロ−!!」 遊戯が引いたカ−ドは・・・。 (よし!) 「死者蘇生発動!墓地からクィ−ンズ・ナイトを復活させるぜ!」 「ま、まさか!」 クィ−ンズ・ナイトが場に復活した。 「更にキングス・ナイト(ATK/1600・DEF/1400)召喚!これによりデッキからジャックス・ナイト(ATK/1900・DEF/1000)を特殊召喚するぜ!」 遊戯の場に絵札の三銃士が揃った。 「ここで伏せカ−ド発動!」 遊戯が発動したカ−ドは・・・魔城からの救出! 「魔城からの救出だと!」 「あぁ。このカ−ドは場に3体以上の戦士族がいる時に発動、相手プレイヤ−にコントロ−ルされている自分のカ−ドを取り戻す事が出来る!」 「ブ、ブラック・マジシャンを・・・。」 「この効果でブラック・マジシャンをオレの場に戻すぜ!」 ブラック・マジシャンが三銃士によって救出された。と同時にブラック・マジシャンに取り憑いていたダ−ク・ネクロフィアが破壊され、六芒星の呪縛が解除された。 「ダ−ク・ネクロフィアが破壊されただと!」 「ブラック・マジシャンをコントロ−ルする為の装備カ−ドは救出されると同時に破壊される。ついでに六芒星の呪縛も解除されたようだがな!」 これでバクラの場に壁となるモンスタ−はいなくなった。残ったのは4つの文字を刻んだウィジャ盤のみに・・・。 「ブラック・マジシャンの攻撃!」 ブラック・マジック!! 「ヒャ−ハハハハハ!今回はこれで負けにしておいてやるぜ!だが貴様は必ずオレ様が闇に葬ってやるぜ!」(LP0) そう言い残すとバクラは宿主の獏良と入れ替わった。 「ゆ、遊戯君・・・。」 「獏良・・・。」 「ま、またアイツが出て来たんだね?」 「あぁ。あまり千年リングに触れない方がいいぜ。」 「気を付けるよ、じゃ。」 獏良は帰っていった。その姿を見送った遊戯。 (バクラ・・・。いずれまたオレの前に現れるのか・・・)
第一弾<完>
第二弾に続く
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