自由に生きる



坂本竜馬を一言で言い表すと、近代的な自由人...封建時代の当時としては異色の存在でした。彼の精神を端的に現しているエピソードをいくつか紹介します。

(1) 自由な境地に自分を置く

彼が生まれた当時の日本は封建時代の真っ只中。同じ気候、風習、考え方を持つ「藩」が存在の中心でした。薩摩藩、長州藩の限界は、自分たちの勢力で日本を統一しようという自己中心的な考え方。そんな時代にあって、坂本竜馬は縛られることを嫌って、あっさり「土佐藩」を脱藩し、初めて「日本国」を考えた人でした。おそらく、彼が暗殺されることが無ければ、明治時代に海外に飛び出し、「世界の坂本竜馬」となったことでしょう。(彼の小型コピー版と言える岩崎弥太郎...後の三菱財閥の基礎を作った人物の言葉です。)ところで、藩=自分の属するHPと考えてみると、色々なことに気づくと思いますよ!もっと、自由にいきましょうよ!

(2) こだわりを持つが、こだわりがない
自由=いい加減、気楽とは違います。彼はいったん決めたことは最後までやりぬく強い精神力の持ち主でした。最初、剣の道を極めようと、はるばる江戸に出て、当時の最高峰「千葉道場」で血の滲むような修行の末、師範の千葉周作に次ぐ立場、免許皆伝まで許された人物が...ある日、西洋から渡ってきた鉄砲に出会い、一発撃った瞬間に、何の迷いもなく剣を捨てました。このダイナミックさが真の自由な境地だと思います。

(3) 自由な発想
彼の「雑ぜご飯」好きは有名でした。ご飯と味噌汁と魚、野菜ぜんぶごちゃ混ぜにして掻きこむ。一説では食べている時間が勿体ないからだとも言われていますが...ある日、某藩の超大物から接待を受けた時、目の前にはその藩の最高級の食材が10皿くらい並んでいました。「おぅ!これはたまげた...」少しの間、じっーと全体を眺めてから、一番大きな皿に全て入れ込んで、豪快に食した...という伝説が残っています。この姿を見て、主人は「こんな食べ方をみたのは生まれて初めてだが、こんなに美味そうに食べるのを見るのも初めて...この男に常識という枠はないのか...」と感嘆したそうです。常識=多くの人が盲目に従っているもの、この枠を破るダイナミックさが自由な発想ではないでしょうか?